【古家再生投資】古家を買う時にプロが実践しているコツがあります。

古家再生投資とは、空き家や築年数の古くなった古家にリフォームを施し、人に貸すことで収益物件として運用する投資方法です。その古家再生の際にまずは再生する古家を購入すると思います。どんな風に古家を購入したらいいのかという「手法」のところに、プロが実践しているコツがあります。もちろん安く仕入れることは、後の収益拡大につながりますが、意外と安さだけを求めることが正しいこととは限りません。具体的にどういう風に購入するとよいのでしょうか。実際に古家再生・空き家再生のプロの手法を参考に、ご自身の進め方をイメージしていきましょう。

初取引の場合は、古家は現地までみにいきます。

地方の不動産会社の多くは、「仲介手数料」を報酬としてビジネスを展開しています。いかにして両手仲介を得るか、効率よく利益を最大化させるかということを会社から求められています。そのため、まずは売主の信頼を得るところから不動産営業はスタートしていきます。物件を売りたいとおっしゃる方にご説明をして、物件を預かる＝媒介契約を締結する。これが両手仲介の最初の一歩になります。そういう風にして、物件情報を仕入れて、販売活動をしていきます。そのためどちらかというと、売主側の気持ちに配慮して仲介としてスタートをするのです。「仲介」になりますので、売主買主双方の調整をおこなうのがもちろん大切ですが、売主側の仲介ができなければ、売る商品をもつことができず、客付側の仲介をし続けることになるため、仕組み上そうなることは仕方がないと考えています。

古家とはいえ、売主様から預かった大切な物件です。近年、古家再生投資や、DIY大家、空き家再生投資など様々な呼び方でこういった物件で収益化していく動きが活発になってきており、なかには、手当たり次第不動産会社に連絡をして、現地を内見することなく、金額の交渉を始める。そういった買い手が増えてきています。一生懸命売主様に営業をして、物件を預かることになった仲介の担当者からすると大変失礼な人たちにみえるわけです。、「中もみないで、しかも顔も見たこともない人から金額の交渉をされても、全く頑張る気持ちにならない。」といった声があがっています。そういった買い手のことを仲介会社の担当は知っています。そのため、次回同じような電話がきた際には、電話にでない、常に不在の状態にするなど、連絡手段を閉ざしてしまうのです。

今では、低廉な空き家等に関する取引で、売買価格800万円以下については、実質33万円（税込）まで報酬上限が緩和されたものの、それでも会社から与えられている数字を達成するため、古家の仲介にて、手間のかかりそうな案件はやりたがりません。ましてや、現実的に不可能な値引き金額を提示するような、売主様に仲介として説明する材料も与えてくれない買主様の対応をすることは、極めて苦痛になっていきます。

こういった現場の判断があるということを忘れないようにしましょう。

そのため、初エリア、初取引の不動産会社にお問い合わせをされる場合は、その場で値引きせずに、実際に物件をみにいくことが大切です。

購入物件の状態を確認することも重要ですが、もっと基本的なこととして、その不動産会社の信頼を得るためにいくと言っても過言ではありません。

地方であればあるほど、「わざわざこの物件をみるために現地にきた」という実績をつくることができ、信用できるということにつながっていきます。

初取引の場合は、現地までみにいきましょう。

金額の相談は、根拠を提示すること

現地まで見にいき、建物の状態を確認したあと、金額の相談をすることがあると思います。その際に、ただ単純に、「この金額にまでなりませんか？」と聞くだけでは、純粋に「なぜですか？」という話になります。買主からすると当然安ければ安いほど収益があがるので、極端な話０円にしてほしいと思っている人もいるかもしれません。ただ、売主にとってはどうでしょう。その物件を購入した価格があり、一緒に過ごした時間もあります。そう簡単に安くすることはできません。そのため、そういった色々なものを乗り越えるための「理由」が必要になってきます。

・シロアリ被害が大きくて、ここを修繕するのにいくらかかる

・雨漏り箇所が多くて、屋根を変える必要がある。足場も組むのでこのくらい費用がかかる

このように建物の状態を理由にして金額の相談をするのは、納得感があります。売主も購入した時にはそのような状態になっていなかったからです。

まれに「自分の投資スタンスによると、この物件は◯◯円まで下がらないと進められない」とおっしゃる買主様もいらっしゃいます。

こちらは買主様にとっては、れっきとした理由になりますが、売主様からすると、理解はできても納得はできない可能性が高いです。

自分のスタンスが決まっている方は、むしろそのスタンスがわかるような計算方法を提示してあげると、納得感が出てきます。

このように売主様や仲介会社の立場や思いを汲み取って、お互いの納得できる金額を提示することで、売主様も喜び、仲介会社もいい取引だったと感じるようになります。そうするとどうでしょう。次から何も連絡しなくても、いい物件の情報が仲介会社から連絡が入るかもしれません。

この令和の時代に、ありえない。と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、地方都市にいけばいくほど、顕著にこの状況になっていきます。

まとめ

初めて古家再生投資を検討される方にこそ、納得いく取引をしてほしい。そう思うからこそ、現地の心情も理解いただきたく、このようなご紹介をいたしました。私が進めている空き家再生投資においても同じでした。今では現地の不動産会社の信頼を集め、情報公開前に必ず声をかけていただけるような関係にまでなりました。相手を思いやる気持ちは、不動産取引においても同じです。常に意識していただき、気持ちのいい、売主買主双方が納得のいく取引ができることを心から願っています。