
地元投資ってなに!?空き家投資が地元投資になる理由
「地元投資」という言葉を聞いたことはありますか?
地元投資とは、自分が生まれ育った地元やゆかりのある地域に対して、お金を投じることで活性化に貢献することを指します。
単なる寄付や消費ではなく投資の形をとることで、持続的に、かつ社会的な意義のある活動ができます。つまり地元投資は「応援しながら、自分も見返りを得る」仕組みです。
今回は地元投資の例と、空き家投資も地元投資となる理由をお伝えします。
1.地元企業への投資
地元投資としてまず挙げられるのは、地域に根差した企業への投資です。具体的には株式投資や社債の購入などです。
各地域には、地元の特産品を製造・販売する企業、地域住民の生活インフラを担う企業、新しい技術やサービスを生み出すスタートアップ企業が存在します。
このような地元企業に投資することは企業の成長を後押しし、ひいては地域経済の活性化につながります。
資金調達が円滑になれば、企業は新たな事業展開や設備投資、人材育成に注力できるようになり、雇用の創出が期待できるからです。地元で働く人々が増えれば、地域の賑わいや地域コミュニティの活性化につながります。
ただし地元企業への投資は、情報収集が難しいことがある、流動性が低いといったリスクも伴います。投資判断を行う際には企業の財務状況や事業計画の分析が必要です。
2.地域ファンドへの投資
近年注目を集めているのが地域ファンドへの投資です。
地域ファンドとは、特定の地域を活性化することを目的に設立された投資ファンドです。集められた資金は地元企業やプロジェクトに投資されます。
自治体や地元の銀行、信用金庫、民間企業などが出資や運営に関わるのが一般的です。地域に根差した中小企業の事業拡大、地域の観光資源を活用した新たな事業創出、地域の課題解決につながるソーシャルビジネスなど、多岐にわたる分野への投資が行われています。
投資する側にとっては自分が応援したい地域や分野に特化した投資ができ、地域への貢献を実感しやすいのが魅力です。
しかし地域ファンドも投資である以上、元本割れのリスクは存在します。ファンドの運用状況や投資先の事業状況などをしっかりと把握することが求められます。
3.空き家投資
今回焦点を当てたいのが「空き家投資」です。空き家投資とは文字どおり、地域にある空き家を購入し、賃貸や売却によって収益化を図ることです。
一見すると単なる不動産投資の一種に過ぎないように思えるかもしれません。しかし空き家投資は、地元投資としての意義があります。
背景にあるのが、日本各地で深刻化している空き家問題です。人口減少や高齢化、核家族化によって空き家は増加の一途を辿っています。
空き家投資は眠っている地域資源である空き家を活用して新たな価値を生み出し、以下のように地域を再生する役割を担います。
<地域の景観維持・向上>
放置された空き家は地域の美観を損ねて荒廃した印象を与え、地域の魅力を低下させかねません。空き家を改修して再生することで地域の景観を維持・向上し、魅力的な街づくりに貢献します。
<安全・安心な地域社会の実現>
老朽化した空き家に潜むもう一つのリスクは、倒壊や不審者の侵入です。空き家を適切に管理すればこれらのリスクを軽減でき、地域住民が安心して暮らせる街づくりにつながります。
<地域経済の活性化>
空き家の改修には、地域の工務店や建築業者、設計事務所の力が必要です。地域の会社へ工事を依頼すれば、新たな仕事が生まれます。また、改修された空き家が賃貸物件となれば入居者の消費活動が地域経済を支えることになり、店舗として活用されれば新たな賑わいが創出されます。
<コミュニティの再生>
空き家を地域住民の交流スペースとして活用したり、移住者向けの住宅として提供したりすれば、新たなコミュニティをつくることも可能です。高齢化が進む地域に若い世代を呼び込むきっかけにもなるでしょう。
4.まとめ
「地元を応援したい」と思っても、時間や経済的な理由でボランティア活動に参加したり、継続したりするのは難しいものです。地元企業や地域ファンドへの投資も一つの方法ですが、事業状況の分析などが必要になります。
空き家投資であれば、空き家を購入・再生したあとは管理会社に任せて運用することも可能です。上手く運用すれば家賃収入や売却益といった金銭的なリターンも見込めるため、「地元に貢献しながら、自分も豊かになる」理想的な仕組みが成り立ちます。
地元に貢献したいとお考えの方は、空き家投資も視野に入れてみてください。