
築古戸建投資で、時間のかかる利回20%とかからない利回12%、2年後どう違うのか検証してみた。
不動産投資に興味があっても、「築古戸建投資で高い利回りを目指そう」「もっと利回りの良い物件を見つけてからにしよう」と、いつの間にか時間だけが過ぎてしまっていませんか?
築古戸建投資は、利回り20%超も夢ではありません。しかし、時間と労力が必要です。
一方で利回りがやや低くても、すぐに家賃収入を得られる投資も存在します。
この記事では、築古戸建投資で高い利回りを狙うケースとすでに稼働している利回り12%の物件をすぐに購入するケースを比較し、どのように違うのかを検証してみます。
1. 築古戸建投資は利回りが良くても時間がかかる
不動産投資の中でも築古戸建投資においては、利回り20%や30%、さらには100%という条件のものも存在します。
筆者が実際に投資してみた感覚としては、利回り20%を達成するのは不可能ではありません。むしろ一定の時間をかければ、利回り20%の物件は簡単に所有できます。
高い利回りを狙えるのは、「DIY投資」などと呼ばれる投資スタイルです。DIY投資とは、工事や賃貸の募集などをすべて自分で行う方法です。
しかし、DIY投資はとにかく時間がかかります。物件取得から材料の発注、工事、完成後の写真撮影、賃貸募集など、やることが多岐に渡ります。費用を抑える代わりに、自分の時間を投入して利回りを上げるということです。
平日は本業がある方であれば、ほとんどの作業を土日にしか進められません。その結果、完成までに1年かかってしまうことも珍しくないのです。
さらに、DIY投資にはさまざまな専門知識が必要です。専門知識を勉強するための時間とお金もかかります。
2. 時間のかかる利回り20%とかからない利回り12%を比較する
ここからは、以下の2つのケースを比較してみましょう。
①時間のかかる利回り20%
300万円をかけて、月額家賃収入5万円を得られるようになるのが2年後とする。
DIY投資の勉強に半年、物件購入から工事完了まで1年間、賃貸募集に半年かかるとする。
DIY投資の勉強のため、築古戸建投資ノウハウ共有や業者紹介のコミュニティに所属し、月額1万円×24か月=24万円がかかると想定する。
年間家賃収入60万円÷300万円=表面利回り20%
②時間のかからない利回り12%
500万円で、すでに月額の家賃収入が5万円で稼働している物件を取得する。
年間家賃収入60万円÷500万円=表面利回り12%
※物件取得にかかる諸費用などは両者とも同様のため省きます。
2年後の収入と支出はそれぞれ以下のとおりになります。
<収入>
①家賃収入0円
②家賃収入120万円(5万円×24か月)
<支出>
①300万円+24万円
②500万円
<収支>
①-324万円
②-380万円
単純計算で、時間のかかる利回り20%の物件と、時間のかからない利回り12%の物件の差は56万円しかありません。
表面利回りだけを比較すれば、「年間家賃収入60万円÷300万円=表面利回り20%」は魅力的に見えます。しかし、完成・稼働までにかかる2年間の家賃収入はゼロです。
一方で、利回り12%の物件は買った瞬間から収入を生み出します。初期費用の負担は大きいとしても、2年後には120万円の家賃収入を得られます。
3.まとめ
築古戸建投資で、時間のかかる利回り20%の物件と、時間のかからない利回り12%の物件を比較すると、2年後には差が縮まっているとわかりました。
この記事でお伝えしたかったのは、利回りばかりを追い求めるのではなく、決断するスピードを早めたほうが結果的に良い可能性があるということです。
不動産投資をする際は、利回りだけでなく、必要となる時間やその時間によって得られる収入の差も考えてみてください。