
ふるさと納税は何が得?コスパ重視の賢い返礼品の選び方
「ふるさと納税」は、特定の自治体を寄附という形で応援できる上に、実質2,000円の自己負担で地域の特産品などの返礼品がもらえる、とてもお得な制度です。
しかし、近年は各ポータルサイトの競争が加熱しており、総務省の規制が厳しく強化されています。例えば、2025年10月からはサイトのポイント付与が全面廃止となります。以前に比べると、「お得さ」を感じにくくなるのではと思う方もいらっしゃるでしょう。
だからこそ、これからふるさと納税を始めるなら、「何が一番お得か」をしっかり考えて返礼品を選ぶことが今まで以上に重要になってくると感じています。
この記事では、「せっかくなら徹底的にお得にしたい!」という方のために、ふるさと納税の「還元率」という考え方をはじめ、「お得」を実感できる返礼品の選び方をさまざな角度から解説します。
ふるさと納税の「還元率」とは?
返礼品のお得さを測る目安として、まず参考になるのが「還元率」です。以下の式で計算することができます。
<還元率>
(返礼品の市場価格 ÷ 寄付金額)✖️100(%)
還元率が高いほど、寄附した金額に対して価値のある品物をもらえた、つまり、コストパフォーマンス(コスパ)がよく「お得」だと捉えることができます。
ただ現在は、総務省が「返礼品の仕入れ額は寄付金額の3割以下」という基準を設けています。そのため、多くの返礼品は還元率30%前後となっているのが現状です。
「でも、たまに還元率がすごく高い返礼品を見つけるんだけど……」という方がいらっしゃると思います。これは、「市場価格」と「仕入れ額」に差異があるからです。例えば、生産者直送の品、自治体の努力によって仕入れ額を抑えられた品など、還元率50%を超えるようなお得感の高い返礼品も存在しているのです。
もしそうした高還元率の品物を探したければ、ふるさと納税サイトの「還元率ランキング」などを参考にしてみるとよいでしょう。
また、気になる返礼品を見つけたら、googleショッピングやAmazon、楽天市場といったECサイトで商品名や類似品を検索して市場価格を調べてみると、おおよその還元率を算出できます。
還元率だけじゃない!お得な返戻品を選ぶための3つのポイント
とはいえ、ふるさと納税のお得さは、「還元率」だけがすべてではありません。
今度は別の視点から、「お得」を感じられる返礼品の選び方を3つのポイントに分けてご紹介します。
ポイント1:「日用品」で生活費をグッと削減!
毎日の暮らしの中でお得を実感できるのが、トイレットペーパーやティッシュ、お米、お水、洗剤といった日用品です。
これらは生活必需品で、どのみち購入する品々です。返礼品に選べば、スーパーやドラッグストアでの出費を直接的に減らすことができます。
ふるさと納税では、数カ月分が1セットにまとめられたタイプの返礼品も多く、そうしたものを選べば、買い物に行く手間や時間を節約できます。
家計改善には固定費の削減が非常に効果的と言われていることを考えると、これは賢い選択と言えるでしょう。
ポイント2:実質2,000円で「高級グルメ」を堪能!
高級和牛やカニ、旬の高級フルーツなど、普段はなかなか手を出せない高級品、その土地の名産品を実質2,000円で味わえるのも、ふるさと納税の大きな魅力です。
家族や友人が集まる特別な日の食卓を豪華にしたり、記念日のディナーや自分へのご褒美にしたり。みんなで楽しんでも、1人で楽しんでも、高い満足感を得られると思います。返礼品によっては収穫状況などの関係で、届くまでに時間がかかることもあります。注文時にしっかり確認しておきましょう。
ポイント3:長く使える「一生もの」を手に入れる!
お肉やお米のような消耗品もいいですが、一方で「長く使えるものを選ぶ」という視点もあります。
例えば、岩手県の南部鉄瓶や、愛媛県の今治タオルなど、日本には高い技術力により作られた高品質な品が数多くあります。また地域によっては、デザイン性の高いキッチン用品や家電などを返礼品としているケースもよく見られます。
これらは、価格は決して安くはないものの、一度手に入れれば何年も使うことができ、QOL(生活の質)を高めてくれます。初期投資は勇気がいりますが、そもそもふるさと納税なら上限額以内まで税金から控除されるわけです。「一生もの」を実質2,000円で購入できるのは、長期的に見れば非常にコストパフォーマンスが高いと判断できるでしょう。
「体験型」という新たな価値にも注目
ふるさと納税のお得な返礼品というと、つい「モノ」にばかり目が行きがちですが、他に「体験」という選択肢もあります。
例えば、寄付した自治体で利用できる旅行券や宿泊券、食事券、温泉の入浴券、ゴルフ場のプレー券、伝統工芸の体験など、その種類は多岐にわたります。
体験型返礼品の大きな魅力は、お金では買えない「思い出」や「経験」が得られることです。
家族旅行や特別な日の食事など、かけがえのない時間を作るきっかけとなる場合もあると思います。また、その土地を実際に訪れることで、地域の魅力を肌で感じ、応援の気持ちがより高まる方もいらっしゃるかもしれませんね。
実質2,000円で素敵な思い出作りや人生を豊かにする経験ができると考えれば、これもまた「お得」な選択と言えるでしょう。
まとめ あなたにとっての「お得」を見つけよう
ふるさと納税の「お得」な返礼品の選び方についてお伝えしましたが、「お得」の感じ方は人それぞれです。
日用品で着実に家計の負担を減らすもよし、高級グルメを味わって心を満たすもよし。質の良いものや体験で、お値段以上の価値を手に入れるのも魅力的です。
この記事が、「自分にとってのお得とは何か?」を考えるきっかけとなり、ふるさと納税制度を最大限に活用する一助となればとても嬉しく思います。