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株式投資と現物投資のリスク比較

株式投資と現物投資のリスク比較

株式投資とは、株式という金融資産に投資する方法。一方、現物投資とは不動産や貴金属といった有形の資産に投資する方法で実物投資などとも呼ばれます。

どちらも値動きのある資産に投資することは変わりないのですが、特徴や想定されるリスクなどに違いがあります。

今回は、株式投資と現物投資についてわかりやすく解説します。

1.まずはそれぞれの特徴をおさらい

株式投資の大きな特徴は、以下の通りです。

・企業が資金調達のために発行する株式を購入して行う

・「売買差益(キャピタルゲイン)」「配当金(インカムゲイン)」「株主優待」といった主に3種類の利益が得られる

・投資によりその企業の株主となれる

・企業の業績や社会情勢などによって株価が変動する

・ネット上で管理でき、値動きを見ながら自由に売買できる

売買が簡単で現金化しやすいこと、株価が公表されていて値動きがわかりやすいことなどがメリットです。その反面、購入にはまとまった金額が必要になることや、企業の経営状況や社会情勢などにより価格が急落する可能性があることはデメリットといえるでしょう。

株式投資については、こちらの記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。

現物投資の主な特徴は、以下の通りです。

・不動産(土地、建物)、貴金属(金、銀、プラチナなど)、美術品などを購入して行う

→そのもの自体に価値がある有形資産に投資するのが、大きな特徴です。

・現物投資による主な利益は、購入した資産を売却したときに得られる売却益(キャピタルゲイン)です。購入額よりも高い金額で売れた場合に利益が発生し、逆に価格が下がり購入額より低い金額で売れた場合には損失が発生します。

→さらに不動産などは、現物資産を貸し出すことで家賃収入など新たな利益(インカムゲイン)を得られることもあります

・価格変動の要因は、物価や景気の動向、社会情勢などに加え、資産によってさまざまです

→例えば、不動産は金利政策、大規模災害、建築費や地価の高騰、季節などがあります。金であれば、需要と供給のバランス、鉱山からの産出量などが影響します

・資産によっては保管や管理する場所、コストなどが必要

→例えば、ゴールドバーなどは自宅や銀行の金庫に保管するといった方法があります。不動産は、保有している間は管理費や清掃費、電気代などがかかる場合があります

・値動きを見ながら自由に売買できる

→資産によって売買の取引ができる場所は異なります。美術品であれば画廊や美術商など、貴金属であれば専門ショップ、不動産であれば不動産業者や仲介業者を介した取引が一般的です

現物資産は、通貨の価値が下落しても価値が下がりにくく、インフレなどの金融危機の際にも影響を受けにくい特徴があります。

例えば、不動産は物価の上昇とともに価値が上昇する傾向にあります。また「有事の金」と呼ばれるように、金は社会情勢が不安定なときほど価格が上昇する傾向にあります。

しかし一方で、資産によって1回の投資額が多額になること、相場価格がわかりにくいこと、流動性が低くすぐに現金化できない場合があること、管理に手間やコストがかかる場合があることなどはデメリットです。

2.株式投資と現物投資、それぞれのリスクの違いは?

投資には、運用成果によって利益を得られる魅力がある一方で、損失を負う可能性もあります。株式投資と現物投資、それぞれの主なリスクを見てみましょう。

<株式投資のリスク>

・株価変動リスク……景気や業績などで株価が上がったり下がったりする可能性がある

・信用リスク……株式を発行する企業が債務不履行や倒産に陥り、株式の価値がなくなる可能性がある

・流動性リスク……取引量が少ない銘柄の場合、買い手や売り手が少なく希望の取引ができない可能性がある

<現物投資のリスク>

・価格変動リスク……さまざまな要因により価格が上がったり下がったりする可能性がある

・損傷、盗難リスク……破損や倒壊、盗難、紛失などによって価値が下がる、もしくは価値がなくなる可能性がある

・自然災害リスク……大雨や地震などにより資産が劣化、損傷、滅失する可能性がある

・流動性リスク…不動産など高額な資産は、買い手が見つからない可能性がある

・空室や家賃滞納のリスク……不動産は保有する物件において空室や家賃滞納が続くと、管理費など保有のためのコストを自己資金で賄わなければならない可能性がある

3.株式投資と現物投資、共通してリスク軽減が期待できる「分散投資」

株式投資、現物投資共通で、リスク軽減の効果が期待できるのは「分散投資」です。

分散投資とは、1つの銘柄や資産に集中投資せず、投資先を複数に分散する方法です。

例えば、業界が正反対の銘柄など、値動きの傾向が異なる投資先を組み合わせることで、万一特定の銘柄や資産の価格が大幅に下落しても、他の銘柄や資産で損失をカバーできる可能性があり、すべての資産を失うことは避けられます。

そのほかにも、何に投資をするかによってさまざまなリスク軽減方法があります。

例えば不動産の場合、将来価格の上昇が見込めたり、人口増減が安定していたりする地域を吟味して投資することは重要なポイントとなります。

また現物投資の場合、株式投資に比べて価格の推移を予測するための情報が少ないため、自分から積極的にそうした情報を収集しにいく意識もリスク軽減に役立ちます。

4.まとめ

今回は、株式投資と現物投資について解説しました。

株式投資はなじみ深くても、現物投資は「難しそう」「なかなか手を出せない」と考えている人が多いのではないでしょうか。

確かに、株式よりは価格の予想もしにくく、各資産の特徴やリスク、投資にかかるコストなどよく理解しておく必要はあります。しかし、お伝えしたように社会や経済が不安定なときほど価格が安定するなど、魅力的な面もたくさんあります。

株式投資だけでなく現物投資にも投資範囲を広げることで、大きなくくりでの分散投資もできます。ぜひ過度に怖がらず、まずは知ることから始めてみてください。

参考:

金融庁ホームページ

https://www.shiruporuto.jp/public/

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